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詩と映画と日記

詩と映画と日記

終着駅

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製 作
ヴィットリオ・デ・シーカ
ディヴィッド・O・セルズニック

監 督
ヴィットリオ・デ・シーカ

キャスト
ジェニファー・ジョーンズ
モンゴメリー・クリフト
リチャード・ベイマー

日本語字幕
秋永由貴



イタリアとアメリカが合作した映画を
ヴィットリオ・デ・シーカが監督された
ラブ・ストーリーの名作です

別れの日、マリーはジョバンニに
下のような電報を打ちました

「さっき部屋の前まで行きました
ドアを開ければ幸福になれたでしょう
でも、決心できませんでした
あなたと共に生きていくためには
私は、すべてを捨てねばなりません
あなたといると
自制心を失い、夫を忘れ
こどものことさえ忘れそうになります
忘れられるはずもないのに
許してください
あなたへの愛は変わりません
マリー」


1通の電報のなかに
映画の展開がすべて察しられます

ところで、ジョバンニは
この電報を受取る前に
マリーを探して駅に来ていたのです

彫りが深く憂いに充ちた瞳に
青年らしい激情と一途さを滲ませた
モンティのジョバンニが格別です

ジェニファー・ジョーンズは
「慕情」でも抜群の演技力を
見せてくれましたが
この映画でも
理想の男性と思う青年に
結婚後に出会ってしまった女性が
動揺しながらも高揚する様を
美しい表情で演じています

甥のポールを演じた
リチャード・ベイマーは幼いですが
後年「ウエストサイド物語」で
トニーを演じました

切ない別離の90分が
ローマのターミナル駅を舞台に
通りすがりの人々を背景にして
リアルタイムで進行していきます

うっちーさん
字幕を担当された最新版なので
楽しみに待った特別大事な作品です

字幕は、すっきりと簡潔ですが
行き届いた心配りが感じられます
素晴らしい翻訳だと感服しました

繰り返し見た映画ですが
久しぶりに観ると
やっぱりまた心打たれます
お勧めの名画です






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